石巻駅から徒歩約15分に位置する「橋通りCOMMON(コモン)」という商店街にこのお店はある。仮設型というのか、フードコート風というのか、このエリアには複数の飲食店があり、イベントも行う半ばオープンスペース風の作りになっている。

お店は「OSPITALITA DA HORI|NO〜オスピタリタ・ダ・オリーノ〜」という。オーナーの堀野さんの名前を使ったイタリア風の店名で、「堀野のおもてなし」という意味だそうだ。ランチもディナーもあるが、ランチの値段は比較的安く抑えてられていて、サラダ付きパスタランチ800円。前菜、デザート、コーヒー付きのセットもある。

その日の「本日のおすすめパスタ」から選んだものは、その名も「南三陸ワカメ羊ときのこのラグーソーススパゲティ」という、「ワカメ羊??」と興味をそそる食材を使ったパスタ。ワカメ羊とは、南三陸産ワカメを飼料に混ぜて育てた羊らしい。そのような羊を育てるファームが南三陸町にあり、そこから仕入れているそうだ。とにかくこの羊には驚く。羊の臭みがあまりなく、しかし「マトンくさい」味とでも言おうか。柔らかくマトン特有の口の中でまったりとする食感はあり、しっかりと「マトンだよ」と主張する。それなのに臭みがない。これが南三里産ワカメの威力である。パスタにからむラグーソースもコクのある旨み。シェフは東京で修業し、イタリアにも行って学んだ本格イタリアンの味である。

その他、この日のメニューには「真ダコのプッタネスカソーススパゲティ」もあり。もちろん真ダコもこの地のものである。海からの食材が多いだけでなく、石巻には山や里の食材もふんだんにある。素材仕入れにこだわれば美味しいものが手に入る。それが石巻という地なのだろう。
お話をしてくださったオーナーの堀野さんによると、主として食材は石巻を中心に約一時間で行ける地点をメドに調達しているという。まさに地産地消のイタリアンであるが、このお店では「地産地消」と言わず、「地産伝生(でんしょう)」と言う。土地の食材を使って新しいものを造りだしていくという考え方がその根底にあり、これまで見慣れた食材でもこんな食べ方もあるということを地元の人にも知ってもらい、地元に愛される店になりたいのだとおっしゃっていた。

オーナーもシェフも宮城県出身ではないというが、ここでお店を開かせてもらっていることに感謝も込めているという。出身者でないからこその強みが生かされた、地域の食材を愛するレストラン。
この「橋通りCOMMON(コモン)」、地元のみならず宮城県外の人たちにもぜひ訪れて味わってほしい石巻の食の空間である。

オスピタリタ・ダ・オリーノ外観

オスピタリタ・ダ・オリーノ外観

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